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トップページ | > | ジャーナルクラブ通信バックナンバー検索 | > | 2006.07.19 |
Socioeconomic status and stroke incidence in the US elderly: the role of risk factors in the EPESE Study
~ 米国高齢者の社会経済状況と脳卒中の発生:EPESE研究におけるリスク要因の役割 ~
~ 米国高齢者の社会経済状況と脳卒中の発生:EPESE研究におけるリスク要因の役割 ~
出典:
Stroke 37,2006 pp1368-1373
著者:Avendano M, Kawachi I ほか
著者:Avendano M, Kawachi I ほか
- <論文の要約>
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社会経済状況が高齢者の脳卒中の発生に与える影響を調べることを目的とした研究。米国New Heaven EPESEコホートを構成する、65歳以上の男女2812名に対して、機能・心血管・心理社会状況に関連する危険因子を1982年に調査し、その後12年間追跡した。
比例ハザード解析により、その後の致死的・非致死的脳卒中の発生を観察した。追跡期間中、2070人が脳卒中を発症した。
65歳から74歳では、社会経済状況が低レベルほど脳卒中の発生リスクが高まった。教育年数のハザード比2.07(95%信頼区間1.04-4.13)、収入のハザード比2.08(95%信頼区間1.01-4.27)。人種・糖尿病・抑うつ・社会的ネットワークそして機能障害を加えると、その効果は弱まった。
75歳以上では、社会経済状況がよいほど脳卒中が発生しやすいという結果だった。教育のハザード比は0.42(95%信頼区間0.22-0.79)、収入のハザード比0.43(95%信頼区間0.22-0.86)。他の危険因子で調整しても値は大きく変わらなかった。
65歳から74歳では、社会経済状況が悪いほど脳卒中になりやすいが、75歳以上では関連が逆転していた。前期高齢者では、糖尿病のコントロール・うつ病・社会的ネットワーク・身体機能を改善することで、脳卒中の発生格差を解消することが可能である可能性が示唆された。 - <ジャーナルクラブでのディスカッション>
- ・論文中でも述べられているように、75歳以上の場合、むしろ社会経済状況がよいほど脳卒中になりやすいという結果は、生存者効果による部分が大きいだろう。