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2012年11月21日 担当:チェン ヤンジャ
Do lifestyle choices explain the effect of alcohol on bone mineral density in women around menopause
~ ライフスタイルの選択は、閉経期女性の骨密度に対するアルコールの効果として解釈できるか ~
~ ライフスタイルの選択は、閉経期女性の骨密度に対するアルコールの効果として解釈できるか ~
出典:
Am J Clin Nutr 2012;95;1261-9
著者: David J McLernon, Jonathan J Powell, Ravin Jugdaohsingh, and Helen M Macdonald
著者: David J McLernon, Jonathan J Powell, Ravin Jugdaohsingh, and Helen M Macdonald
- <論文の要約>
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背景:
中等度のアルコール摂取は骨密度の増加に正の関連が示されているが、一方で他のライフスタイルの選択も骨の健康に影響を与えている。本研究の目的はイギリスで閉経期の女性におけるアルコール摂取量と骨密度の関連性を調べ、他のライフスタイルの選択と独立に関連がみられるかどうかを判断することである。
方法:
研究デザインは、横断研究。Aberdeen Prospective Osteoporosis Screening Study(縦断研究)調査の3218名50歳-62歳女性を対象とした。ライフスタイルの選択によって、女性をクラスタに分けた。共分散分析を用いて、ライフスタイルのクラスタとベイスラインの共変量を調整後のアルコール摂取カテゴリが骨密度におよぼす効果を調べた。共分散分析は、アルコールのタイプ別に(ビール、酒、ワイン)繰り返した。
結果:
1年の喫煙数量、フルーツと野菜の摂取量、身体活動量の異なるレベルに基づいて、ライフスタイルのクラスタが特定された。ライフスタイルを調整したモデルにおいて、毎日アルコール1杯を消費する女性は、まったく摂取しない女性と比べて、大腿骨頸部の骨密度と腰椎骨密度が有意に大きかった。アルコールの種類別に、ライフスタイルを調整した結果によれば、ビールのみが腰椎骨密度に正の関連を示した。
結論:
閉経前後の女性では中等度のアルコール摂取はライフスタイルのタイプと独立して、骨密度に正の関連を示した。
- <ジャーナルクラブでのディスカッション>
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■対象者は、元々のコホートからどのように選出されたか。データは縦断研究から2回組み入れた。その2回で重複する者はいない横断研究デザインになっている。純粋な横断調査とはなっていないが、N数を増やすためにこのデザインは許容されたのだろう。
■本文中ビール、ワイン、リカーがあるが、1ドリンクの基準は何だろう?アルコール量が同じなのか。ワインは100ml、リカーは27ml、ビールは270ml、とある。ワインの度数は14度程度、リカーは25度程度、ビールが5度程度だと考えると、この1杯はアルコール量が基準ではなく、本当に「1杯飲む」ときの1杯を基準に作られている。
■なぜクラスタ分析を使って、運動、喫煙、野菜摂取というライフスタイルを3つに分けたのだろうか。通常のANCOVA解析の共変量の一部として調整してもいいのではないか。そういった3つのライフスタイルをまとめて層を作って層別解析することと、共変量として調整してANCOVA解析するのとではどちらのほうが性能が良い解析かは議論の余地がある。