1. 医学部教育(卒前教育):現場の「熱」を伝える体験型学習
山梨大学医学部において、学生が早い段階から地域医療の多様性と重要性を肌で感じられるよう、学年に応じた重層的なカリキュラムを提供しています。
• 1年次:早期臨床体験 (ECE): 地域病院での看護業務体験を通じ、チーム医療における他職種への理解と、医療者としての高いモチベーションを育みます。
• 2年次:トリアージ訓練実習:看護学科生や自治体と合同で災害時トリアージ訓練に参加し、地域社会の一員としての災害医療の重要性を学びます。
• 3年次:救急車同乗実習:24時間消防署に滞在し、救急現場の最前線を体験。搬送側の視点を知ることで、プロフェッショナルとしての接遇や問題意識を養います。
• 臨床実習 (ACC):シミュレーターを用いた基本的医行為のトレーニングや、35症候の初療トレーニング(OSCE課題対応)、症例発表会などを県内医療機関と連携して実施しています。
2. 若手医師育成(卒後教育):揺るぎないキャリアの構築
「専門医のその先」を見据え、個々の医師が山梨の地で誇りを持って働けるキャリアパスを提供します。
• 内科・総合診療のダブルボード支援:総合診療専門医と内科専門医の両方を取得できるプログラムを推進し、将来的なサブスペシャリティ(老年医学、緩和、救急等)への選択肢を広げます。
• 実践的な蘇生トレーニング: ICLSやJMECCのインストラクター・ディレクターを務める指導医のもと、内科救急や心肺蘇生に関する質の高い技能習得が可能です。
• 大学病院での臨床推論:総合診療外来での初療を通じ、専門医に委ねるべきか自ら診るべきかを見極める、高度な臨床推論能力を磨きます。
3. 研究活動:臨床の疑問を科学で解き明かす
私たちは、一つのテーマを深掘りするだけでなく、工学や他大学との共同研究を通じて、地域医療に還元できる革新的な研究を行っています。
• 工学・理学との融合研究:連続腸音解析システム: 救急・集中治療現場での活用を目指した、蠕動音検出装置の開発(特許取得済)。液体呼吸(完全液体呼吸): ARDS(急性呼吸窮迫症候群)に対する新たな炎症制御・肺胞障害軽減法の研究。
• 地域医療・総合診療の臨床研究:新型コロナウイルス関連髄膜炎の世界初の症例報告への貢献をはじめ、不明熱や慢性疲労の診断マーカー探索、山梨県内の医療ニーズに関するフィールドワーク
• 心エコー図による心機能解析、心筋症の発症機序の解明