研究紹介その1

最先端・次世代研究開発支援プログラム採択課題関連の情報

最先端次世代研究開発支援プログラム採択課題(2010年度〜2013年度)の研究成果など関連情報を公開するページです。

CLEC-2 Project Team(リーダー:井上克枝・准教授)の研究テーマは "新規血小板上受容体CLEC-2を標的とした抗血小板薬、抗転移・腫瘍薬、検査の開発" です。臨床検査医学講座の特色と血小板研究のノウハウを武器に、各チーム員とも研究を鋭意遂行中です。

進捗状況について、外部評価(進捗管理結果)の結果が発表されました

井上准教授の研究課題はLS052です。

CLEC-2にかかわる複数の研究が同時進行中ですが、おおむね期待通りの進捗と判断して頂けました。

LinkIcon進捗管理結果
LinkIconライフ・イノベーション 実施状況報告書


論文が掲載されました (2012年6月)

待望の論文が Journal of Biological Chemistry誌 2012;287(26)に掲載されました。表紙にも選ばれCLEC-2 project team関係者一同ニッコリ。

タイトルは " Platelet Activation Receptor CLEC-2 Regulates Blood/Lymphatic Vessel Separation by Inhibiting Proliferation, Migration, and Tube Formation of Lymphatic Endothelial Cells " です。先の日本血栓止血学会で長田が発表した内容であり、元は2010年12月の2010 ASH (The American Society of Hematology) Annual Meetingで井上克枝が発表した内容に、その後1年数ヶ月かけ検討を重ねたメカニズム面のデータがプラスされた豪華版です。頂上は見えているのになかなか着かない長い上り坂だったね、といった感じの論文です。

表紙は共同研究者で本論文の共同著者でもある神戸大学医学部医学研究科の平島正則先生らによる、CLEC-2欠損マウス胎仔表皮のリンパ管と血管の免疫組織染色標本(ホールマウント法)像です。赤く染色されたスリムな血管(PECM-1)と比べ、緑色のリンパ管(LYVE-1)には拡張・蛇行が目立ちます。またリンパ管内には通常は存在しない赤血球(TER-119)が青く染まっているのがわかります。

LinkIconカバーイラストはこちら

本論文では、CLEC-2欠損マウスで見られるリンパ管血管分離異常症の発生するメカニズムについての研究成果をまとめました。
準備でき次第、ご紹介いたします。




2012年6月 第34回日本血栓止血学会学術集会 (2012年6月)

2012年6月7日〜9日まで、東京都新宿区のハイアットリージェンシーに於いて開催されました。

血小板基礎の部門で長田誠が「新規血小板活性化受容体CLEC-2による血管とリンパ管の分離メカニズム-血小板顆粒内物質の検索-」を口述発表し、井上修も「可溶型CLEC-2の解析」と題して発表を行いました。長田の演題はその後まもなくJBC誌に掲載されました。
そのほかにも当講座から、抗血小板療法の部門で佐藤金夫が「プロスタグランジンE1を利用した抗血小板薬シロスタゾールの簡便な薬効評価法」の演題を、また高野勝弘が学術推進委員会シンポジウム・血栓症のケースカンファレンスで " Hyper-eosinophilic Syndreme Complicated by Protein S Deficiency and Superior Sagittal Sinus Thrombosis " と題してHESと血栓症の合併と、予想される血栓症発症メカニズムについての講演を行いました。




国際血栓止血学会でState of the Art講演 (2011年7月)

国際血栓止血学会(International Society on Thrombosis and Haemostasis)第23回学術集会でState of the Art講演を行いました。

平成23年7月23日〜27日まで、京都国際会議場において「国際血栓止血学会(International Society on Thrombosis and Haemostasis)第23回学術集会及び第57回 Annual SSC Meeting」が開催されました。当講座からは口述発表2題(動脈壁での血栓形成にCLEC-2が関与するメカニズム、および血管リンパ管発生にCLEC-2が関与するメカニズムについて)と、これまのでCLEC-2研究の成果に関するState of the Art講演1題を発表しました。

State of the Art講演の内容は、学会誌 "The Journal of Thrombosis and Haemostasis" 誌からもお読み頂けます。

Novel platelet activation receptor CLEC-2: from discovery to prospectsLinkIcon









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