■研究内容
研究テーマ
遺伝要因を加味した疾病予防(健康予知)に関する分子遺伝疫学研究、および母子保健を中心とした地域保健学研究
研究の特色
生活習慣病予防の遺伝要因と環境要因の交互作用を解明することによる、個人の素因を加味した疾病予防をめざす健康予知医学の研究と、地域保健における新しいコンサルティングシステムの構築に関する研究を主要課題としている。
前者は生活習慣病予防の易羅患性についてゲノム情報を利用した分子遺伝学的手法を用いて研究している。骨粗しょう症、高血圧、アルツハイマー病が現在のテーマである。また遺伝子情報を用いた予防をおこなう際の倫理的、法的、社会的諸課題について検討をおこなっている。
後者は地域住民、行政とともに地域住民の健康保持増進のために地域母子保健調査、高齢者の健康調査を実施している。特に母子保健調査は12年間継続されており、妊婦、乳幼児の健康状態から育児の悩み、子どもの事故の実態など多くの貴重な資料を提供している。
これらの情報を活用して、効果的で効率のよい保健行政をサポートするシステムの構築をめざしている。
研究グループと委託研究
ゲノム疫学研究グループ | 個人の素因にあった生活習慣病の予防法の確立を目指して、遺伝子レベルでの遺伝要因および生活習慣との交互作用の解明ゲノム科学と社会との接点に関する研究 |
地域保健医療研究グループ | 甲州(旧塩山)プロジェクト(母子保健縦断研究)を柱に、地域のニーズに応える疫学研究対人保健サービスに対する評価法に関する研究 |
教育・教材開発研究グループ | 健康教育に関する教材の開発 |
委託研究 | 厚生労働省、文部科学省、県市町村、その他 (主として疫学、公衆衛生学の専門家としての参画) |
研究者からのメッセージ
対人保健サービスに関するあらゆる事項に関心を向け、健康弱者の立場にたった研究、教育を心かげている。
地域住民のニーズに応える研究のために、フィールドの育成を重視し、地域住民の声を研究のモチベーションにすること、明確な目的を設定し、自己評価および第三者の評価を受けること、国際的な視野に立ち、自由な発想で世界に発信できる研究をすることに努めている。
研究成果を社会に還元する際の諸問題の解決にも努めている。
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