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国立大学法人

山梨大学大学院総合研究部医学域 社会医学講座

社会医学講座 | 山梨大学医学部

Department of Health Sciences,Basic Science for Clinical Medicine,
Division of Medicine, Graduate School Department of Interdisciplinary Research,
University of Yamanashi

おしらせ

Journal Club 通信を更新しました     2018.9.25

2017年の業績2018年の業績を追加しました
 Journal Club 通信を更新しました     2018.9.18

2018年の業績を更新しました      2018.8.14

山梨大学ホームページに、7月21日に開催された甲州プロジェクト30周年記念式典について掲載されました。
 Journal Club 通信を更新しました     2018.8.6

大学院生・研究生の紹介を更新、2018年の業績を追加しました      2018.7.30

Journal Club 通信を更新しました     2018.7.24

Journal Club 通信を更新しました     2018.6.27

2016年の業績2017年の業績2018年の業績を追加しました      2018.6.13

2017年の業績2018年の業績を追加しました      2018.6.11

2016年の業績2017年の業績2018年の業績を追加しました      2018.6.7

教室員の紹介、三宅准教授の紹介を更新しました     2018.6.6


以前の更新情報はこちらから

Journal Club 通信

ジャーナルクラブは疫学論文のCritical Reviewを行う会です
毎週水曜日午後6時~7時 本講座で開催
このコーナーでは毎週のクラブの報告をいたします

2018年9月19日    担当:大山

Decreasing incidence of pharmacologically and non-pharmacologically treated type 2 diabetes in Norway: a nationwide study
~ ノルウェーにおける薬物治療および非薬物治療された2型糖尿病患者の発症率の低下:全国調査 ~
出典: Diabetologia. 2018 Jul 11. doi: 10.1007/s00125-018-4681-4
著者: Paz L. D. Ruiz1,2,3 & Lars C. Stene1 & Inger J. Bakken4 & Siri E. Haberg4 & Kare I. Birkeland3,5 & Hanne L. Gulseth1,2
<論文の要約>
【目的】
この研究は、ノルウェーにおける2型糖尿病の発症率と有病率の最近の傾向を調べることを目的としている。

【方法】
このノルウェー全国コホート研究では国の疾病登録データと、前向きに収集した30089歳(> 320万人)のすべてのノルウェー住民の糖尿病治療と糖尿病診断に関するデータをリンクした。我々は、治療、性別、年齢、教育水準、出生地別に、2009年から2014年までの2型糖尿病の発症率と有病率の傾向を分析した。

【結果】
2009年から2014年までの15,463,691人年のフォローアップ期間中、75,496人の新規発症2型糖尿病患者を同定した。このうち36,334人(48%)が診断から6か月以内に血糖降下薬で治療されていた。学歴が低いこととアジア、アフリカ、南米で生まれたことは、有意に2型糖尿病のリスク要因だった。調査期間中、2型糖尿病の有病率は4.9%から6.1%に増加したが、発症率は2009年の10万人年あたり609例から2014年の10万人年あたり398例となり、1年あたり10.1%有意に減少した(95% CI: -10.5, -9.6)。発症率の低下は薬物治療されている2型糖尿病と薬物治療されていない2型糖尿病で見られ、また性、年齢、教育水準および出生地のすべてのサブグループにおいて見られた。

【結論】
この全国的な研究は、その発症率はノルウェーで低下し続けているものの、2型糖尿病の有病率は増加し続けている。これはおそらく若年時に診断されるようになったことと寿命が長くなったことによるものだろう。


<ジャーナルクラブでのディスカッション>
    ■本論文中にも強みとして記載されているが、本研究は3つの独立した全国調査を個人識別番号で突合して分析している。このような方法をとることができるのは、入院や外来患者、処方された薬の情報が一括管理されているノルウェーのシステムによって可能となったものであり、日本や他国で行うのは難しいと考えられる。全国を網羅した貴重な研究だと思われる。
    ■発症率について、アフリカからの移住者のみ有意な低下が見られなかった。このことについて、本論文では特に考察されていなかった。
    ■本研究のフォローアップ期間の途中で糖尿病の診断基準の変更が行われた。診断基準の変更前と後では、発症率に違いがあったことが結果で示されており、診断基準の変更が発症率の低下に寄与した可能性があると著者らも考察している。結果から、変更前に診断された人は、変更後に診断された人より、早い段階で糖尿病と診断され、治療が開始されたことになる。変更前と後に診断された人の違いによって、その予後、他の疾患への罹患、QOLにも違いは出てくるのか、気になった。

最近のジャーナルクラブ通信

2018.9.12 The effect of a transition into poverty on child and maternal mental health: a longitudinal analysis of the UK Millennium Cohort Study
~ 貧困への移行の母子のメンタルヘルスへの影響:イギリスミレニアムコホート研究の縦断分析 ~
2018.7.18 Aerobic or Resistance Exercise, or Both, in Dieting Obese Older Adults
~ 肥満高齢者における有酸素運動と抵抗運動とその両方におけるダイエット ~
2018.7.4 Neighborhoods, sleep quality, and cognitive decline: Does where you live and how well you sleep matter?
~ 近隣環境、睡眠の質と認知機能の低下:あなたが住んでいる場所と睡眠の質は認知低下と関連するか? ~
2018.6.20 Living near major roads and the incidence of dementia, Parkinson’s disease, and multiple sclerosis: a population-based cohort study
~主要道路付近の生活と認知症・パーキンソン病・多発性硬化症の発症について:集団ベースコホート研究~
2018.5.23 Cohort study on living arrangements of older men and women and risk for basic activities of daily living disability: findings from the AGES project
~高齢者の世帯構造と基本的生活動作の障害リスクに関するコホート調査:AGESプロジェクトからの知見~
2018.5.9 A three-generation study on the association of tobacco smoking with asthma
~喫煙と喘息の関連における3世代間研究~

Last Update: 2018.9.25

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