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山梨大学大学院総合研究部医学域 社会医学講座

社会医学講座 | 山梨大学医学部

Department of Health Sciences,Basic Science for Clinical Medicine,
Division of Medicine, Graduate School Department of Interdisciplinary Research,
University of Yamanashi

おしらせ

Journal Club 通信を更新しました      2017.9.19

Journal Club 通信を更新しました      2017.9.12

2017年の業績を追加しました      2017.9.6

2017年の業績を更新しました      2017.7.31

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2017年の業績を更新しました      2017.6.26

教室員の紹介、大岡助教の紹介を追加しました      2017.6.23

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2016年の業績を更新しました      2016.8.2

2015年の業績を更新しました      2016.8.2

Journal Club 通信を更新しました      2016.7.19

教室員の紹介、大西特任准教授の紹介を追加しました      2016.7.12


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Journal Club 通信

ジャーナルクラブは疫学論文のCritical Reviewを行う会です
毎週水曜日午後6時~7時 本講座で開催
このコーナーでは毎週のクラブの報告をいたします

2017年9月13日    担当:小島

Atopic dermatitis increases the effect of exposure to peanut antigen in dust on peanut sensitization and likely peanut allergy
~ アトピー性皮膚炎はピーナッツ感作やピーナッツアレルギーにおけるホコリ中のピーナッツ抗原曝露効果を増加させる ~
出典: J Allergy Clin Immunol 2015;135:164-70.
著者: Helen A. Brough, Andrew H. Liu, Scott Sicherer, et al.
<論文の要約>
【背景】
アトピー性皮膚炎(AD)既往歴と重症度は、ピーナッツアレルギー(PA)のリスク因子である。近年、皮膚のバリア異常を通じて食物抗原に対する感作が起こると報告されている。また家庭でのピーナッツ消費量は、ホコリ内のピーナッツ抗原量と強い相関がある。環境中のピーナッツ曝露(EPE)がピーナッツ感作(PS)とPAのリスクとなるかどうか、皮膚のバリア異常がそのリスクを修飾するかを検討した。

【方法】
リビングルームのホコリ中ピーナッツ抗原量を、Consortium of Food Allergy Research Observational Study参加中のアトピー素因の高い児(3-15か月)の自宅で測定し、359名を解析対象者とした。AD既往歴と重症度、PSとPA(ピーナッツ特異的IgE 5kUa/mL以上)はリクルート時に評価された。

【結果】
ホコリ中のピーナッツ抗原量とPSとPAの間に曝露反応関係がみられた。多変量モデルで4 log2 EPE 単位増毎にPSはOR (1.71; 95% CI, 1.13-2.59; P<.01)、 PA は(OR 2.10; 95% CI, 1.20- 3.67; P < .01)であった。PSでのEPEの効果はAD既往があると、(OR, 1.97; 95% CI, 1.26-3.09; P < .01) 、重症AD既往で(OR, 2.41; 95% CI, 1.30-4.47; P < .01)とさらに増強した。PAでのEPEの効果はAD既往があると増強した。(OR, 2.34; 95%CI, 1.31-4.18; P < .01)

【結論】
ADによる皮膚バリア異常を通じたホコリ中のピーナッツ抗原曝露は、PSとPAを引き起こす、もっともらしい経路である。


<ジャーナルクラブでのディスカッション>
■リビングルームのホコリ中のピーナッツ抗原を曝露としているが、よりホコリ中のピーナッツ抗原が多いと考えられる食卓テーブル周辺で測定しなくてもよいのであろうか。

■統計解析方法としてステップワイズ法のロジスティック回帰モデルを使用しているが、実際には「単変量解析でp<0.15の変数を多変量モデルに投入した。p<0.05の変数を最終モデルに投入した。」と記載があり、ステップワイズ法なのかどうかは不明である。最初に検討した全ての共変量も記載がなく、共変量を最終的に決定したプロセスを明記してほしい。

■単変量プロバビリティカーブやEPEとADの交互作用が有意だったことから、「ADがEPEとPSとPAの関連を修飾する。」と結論付けているが、多変量プロバビリティカーブでは、EPEとPSとPAの関連は維持していたが、全対象者、AD既往などでの明らかな違いはみられなかった。ADによる修飾効果を結論付けるのであれば、多変量プロバビリティカーブでの結果を考察の中でより深く論じる必要があるだろう。

■「経皮感作は食物アレルギー発症につながり、経口摂取は経口免疫寛容を誘導して食物アレルギーを防ぐ。」という二重抗原曝露仮説(2008)を支持する重要な論文である。


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