研究グループ

猪爪グループ

“悪性黒色腫に発現される未知の免疫抑制因子の同定とその阻害方法の開発”

悪性黒色腫(メラノーマ)は悪性度の高い皮膚癌である一方で、免疫系に認識されやすい性質も併せ持つ。しかし実際の進行期患者のメラノーマが免疫によって拒絶されない理由の一つは、メラノーマが発現する様々な抑制因子の影響と考えられている。近年、こうした因子を除去し、患者体内のメラノーマに対する免疫反応を増強する事が有効な治療となりうる、という事が臨床試験によってはっきりと示された。

メラノーマに対する免疫反応を抑制する因子は未知のものも含め多数存在すると考えられている。当グループでは
1、 メラノーマが発現する未知の免疫抑制因子を同定すること、
2、 その影響を評価すること、
3、 それに対する有効な阻害方法を開発して治療につなげること、
を目的に研究を行っている。

メラノーマに反応するT cellと多数のメラノーマ細胞株を用いたin vitroシステム、および当科で開発した免疫療法に耐性を獲得したマウス腫瘍を解析するin vivoシステム、それぞれによって研究を進めている。