診療案内

外来診療案内

外来医長あいさつ: 三井 広

山梨大学医学部附属病院皮膚科では、午前中に初診および再診の外来患者さんを計50人ほど診察しており、午後には各種専門外来や外来小手術を行っています。各外来担当医は、当病院の理念でもある「一人ひとりが満足できる病院」を念頭に、患者さん一人ひとりにできるだけ分りやすく説明し、丁寧かつ安全に診察・治療することを心がけております。

外来診療内容

当科ではあらゆる皮膚疾患の診断から治療を行っています。皮膚症状が全身性疾患の部分症状として現れることもあるので、必要に応じて他科と連携した総合的診療を行っています。
詳しくは、山梨大学医学部附属病院HP 診療内容のご紹介を御参照ください。

外来担当医師一覧表

初診:午前8時30分~10時30分まで
再診:午前8時30分~11時まで
※午後の専門外来は予約制です。予約票の時間に合わせてお越し下さい。
外来担当医師一覧表は、山梨大学医学部附属病院HP 外来受付スケジュールを御参照ください。

専門外来診療

角化症外来
主に乾癬の患者さんを診察します。軽症例では外用療法が中心となりますが、皮膚症状の面積が広い場合や、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症といった重症例では入院加療が必要なこともあります。乾癬の原因は解明されていませんが、最近の研究の進歩により、病態の解明がすすんでおり、治療法の進歩が目覚ましい病気です。
乾癬に対し、新たな治療法として2010年から生物学的製剤の導入が開始されました。重症度と生活スタイルにあった治療を進める上で、従来の治療法(外用、紫外線、内服)に加え、生物学的製剤を当外来でも積極的に導入しています。現在の治療に満足していない方は、一度月曜午後の当外来への受診をお勧めします。
膠原病外来
エリテマトーデス、皮膚筋炎、強皮症、シェーグレン症候群、混合性結合組織病、ベーチェット病、皮膚の血管炎など膠原病全般にわたって診療しています。
外来での治療が困難な場合は積極的に入院加療をしています。皮膚外症状を合併されている患者さんも精力的に治療にあたっており、必要に応じて他科とも協力しています。治療方針に関してはカンファランスにて検討し、適切な医療を提供するよう努力しています。
治療内容や現在の病状を個々の患者さんにわかりやすく説明することをモットーに診療を行っています。
陥入爪外来
陥入爪とは爪が横の皮膚(爪郭)に食い込み、炎症を起こした状態です。陥入爪に罹患すると歩行時に強い痛みを伴い、生活する上で不便をきたします。当外来では、このような陥入爪、巻き爪などの爪の異常を専門的に治療します。
一部の治療法は保険適応外になるため、自費診療となります。
<治療法>
  • ガター法:皮膚に食い込んだ爪をチューブで保護し、陥入を治療します。
  • 人工爪法:爪が短いために食い込んだ爪を、ネイルアートで用いる人工の爪を用いて延長し、食い込みを修正します。
  • ワイヤー法:VHOワイヤー、弾性ワイヤーを用いて、過度に彎曲した爪甲を修正し食い込みを治します。
アトピー・アレルギー外来
成人、小児のアトピー性皮膚炎の患者さんを対象として専門外来(予約制)を行っております。この専門外来を受診する際には、まず、平日午前の一般外来を受診して頂きます。
アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア障害とアレルギー体質を併せ持つ慢性疾患であり、長期の継続的治療が必要となります。また、増悪因子の検索および生活指導が必要になります。このため、皮膚症状をうまくコントロールして日常生活に支障がない状態を保つ事を目標に診療を行っております。
当外来では、保湿薬と抗ヒスタミン内服を主体とし、皮膚の炎症(湿疹)の程度に応じたステロイド外用薬、免疫調整薬(タクロリムス軟膏)の外用を併用するスタンダードな治療法を基本としておりますが、重症例にはシクロスポリン内服、紫外線療法も行っております。また、急性増悪、感染症を合併した場合には教育的な意味での短期入院治療も行っております。
水疱症外来
天疱瘡、類天疱瘡などの自己免疫水疱症の治療を行う外来です。
これらの疾患は、本来細菌・ウイルスから私たちの体を守る免疫が、私たち自身の皮膚や粘膜を破壊してしまうことで発症する病気です。自己免疫水疱症には免疫の働きを抑えるステロイドホルモンが効果を示しますが、この薬剤には様々な副作用が出現します。
当外来では、症状にあわせて適切なステロイドホルモンの投与量を決定し、安全な治療が出来るように心がけております。また、症状が増悪した場合には、入院後にステロイドパルス療法、免疫グロブリン大量療法や透析室のご協力の下、血漿交換などの血液浄化療法を行っております。自己免疫水疱症はいわゆる難病であり、長期間の加療が必要ですが、水疱症を専門とする医師が責任をもって対応しております。
腫瘍外来
腫瘍外来では皮膚悪性腫瘍(有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫など)の治療方針(手術治療、化学療法、放射線療法、先端医療臨床試験への参加、緩和医療など)を決定するところから治療後のフォローアップまでを、各部門と連携をとりつつ実施しています。また、皮膚悪性腫瘍に対するセンチネルリンパ節生検や日光角化症等に対するイミキモド外用療法などの新たな治療法を積極的に導入しております。
レーザー外来
月に一度、毎月第2火曜日のみ診療を行っています。
単純性血管腫、苺状血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症、酒さなどのいわ単純性血管腫、苺状血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症、酒さなどのいわゆる「赤あざ」の患者さんを対象とした外来です。
原則として保険適応のある疾患の治療を行っています(酒さは保険適応外)。
2013年8月よりVbeam(パルス幅可変式ロングパルスダイレーザー)を導入し、これまでの治療で効果が乏しかった方にも改善が期待されています。レーザーの機械に搭載されている冷却装置により照射時の痛みは軽減されます。小さなお子さんも多く通院されており、ご本人やご家族の希望に沿った治療ができるよう、心がけています。
レーザー外来への受診を希望される方は、まず皮膚科の初診枠で受診をしていただき、初診医がレーザー治療の適応と判断した場合にレーザー外来を予約し受診していただく形となります。
色素外来
毎月第1、3、4火曜日に診療を行っています。
尋常性白斑、老人性色素斑(いわゆるシミ)、肝斑などの色素脱失および増加をきたす疾患、母斑細胞母斑(良性のホクロ)や太田母斑、神経線維腫症などの母斑症を主に扱う外来です。
当外来の大多数を占める疾患は、尋常性白斑です。
尋常性白斑については外用治療だけでなく、難治症例に対して紫外線治療(全身型Narrow-band UVBや308nmエキシマライト)も行っています。
当外来でのレーザー治療はQスイッチアレキサンドライトレーザーを使用しており、太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青、老人性色素斑や刺青(黒色や青色のタトゥー)が対象となりますが、主に保険診療が可能な太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青を対象に治療を行っています。
掌蹠膿疱症の紹介に関して 
[皮膚科→皮膚科紹介状フォーマット]をご利用ください。

皮膚科→歯科紹介状

(参考資料:皮膚科-歯科連携

入院診療案内

病棟医長あいさつ:小川 陽一

2020年4月から病棟医長を務めている小川陽一です。 皮膚科は6階西病棟で入院患者の診療を行っています。入院をされる患者の皆様は、疾患や 治療に関する不安、今後の生活に対する不安など、様々なことに疑問や不安を抱えられて病棟に来られることと思います。私たちは、単に治療を行うだけでなく、患者やご家族の皆様のそれらの疑問や不安に、時間をかけて1つ1つ真摯に対応し、より入院される皆様に寄り添った医療を心がけています。もちろん、治療の内容は標準的治療から最先端の医療まで、大学病院への期待に応えられるように務めています。

病棟診療内容

入院病棟は病棟医長、病棟主任、4名の主治医が担当します。外来と比べ若い医者が多いですが、皆様に安全かつ安心して治療に専念して頂けるように務めています。毎日朝夕の病棟回診で患者様の処置及び状態の確認を行います。毎週木曜日の教授回診では外来担当医も含めて当科の医師全員で、治療方針の決定を行います。感染症、薬疹、水疱症、膠原病、熱傷、難治性下腿潰瘍、良性・悪性腫瘍等の手術・化学療法・放射線治療など、幅広い疾患に対し専門的な治療を行っています。また、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの慢性皮膚疾患に対する理解を目的とした教育入院も行っています。外来受診の際に是非ご相談頂ければと思います。