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医学部長紹介

医学部長からのメッセージ

 ローカルな環境で育まれるグローバルな医学教育と研究

 山梨大学医学部の特徴は、富士山や南アルプス、八ヶ岳に囲まれた「シルクハットをひっくり返したような」(太宰治“新樹の言葉”より)美しい甲府盆地の静かな環境の中で、数千人程度の教職員・学生が日々協力しながら教育・研究活動をしていることです。若干恐れ多いですが英国のオックスフォードやケンブリッジ大学のような大学の雰囲気を持っています。このような恵まれた自然環境と教職員・学生間の風通しの良さは東京や大阪など大都市に立地する数万人規模の大学では決して手に入りません。

 

 大学の使命や醍醐味は研究活動を通じ、より良い社会を築くことに貢献することです。そのために私達は面白い研究を行い世界レベルで優れた業績をあげている人達を教員として採用し研究の質を高め続けています。その結果、脳、癌、ウイルス、血液、アレルギーなど現代医学の大切なトピックにおいて卓越した研究を行いその成果は数多くの一流医学雑誌に掲載されています。地方都市の小規模な医学部としては驚くほど効率的に質の高い基礎ならびに臨床研究がされており社会的にも注目されています。

 

 また優れた研究活動を通じて未来を担う学生を育てることも大学の使命です。そのため研究に興味を持つ医学生に対して研究者としての早期教育を医学部として公式に施すことを国内で最初に始めました(「研究医養成プログラム(ライフサイエンスコース)」)。このコースでは毎年医学科学生を募集し大学院講座に受け入れ課外時間や学期間の休暇を利用し在学中から大学院に準じた研究教育を行っています。このコースで教育を受けた学生達は「サイエンス・インカレ」での最高賞受賞など優れた成果をあげています。このような成果も質の高い研究を行う教員と学生の距離が近いことの賜物と考えています。また平成28年度医学科新入学生からは医学教育の国際認証評価基準に合致した臨床実習を重視した新カリキュラムがスタートしています。

 

 現在、ビッグデータ、人工知能、ロボットなどのテクノロジーが医学を根底から変えつつあります。NatureやCellといった科学誌では私達のカラダや心に関する常識を一変させる報告が毎月のように掲載されています。このような変革期だからこそ周囲に振り回されず静かで集中できる環境で優秀なメンター(教員)から人間的に暖かい雰囲気を通じ知識や技能だけでなくその根底となる教養やロジカルな考え方を指導されることがとても重要です。そのような教育により研究の本質を理解した学生こそが医学を取り巻く環境がどのように変化しても健康増進や病気を治すことにモチベーションを抱きつづけ新しい医学を開拓し数多くの患者さんに将来福音をもたらしてくれると思います。単純に“田舎”と言ってしまえばそれまでですが、インターネットが発達した今日では、ローカルで優れているものはグローバルでも優れていることを簡単に証明できます。山梨大学医学部は学問に没頭するには極めて恵まれた自然および人的環境を活かし未来の医学を生み出すオリジナルな研究ならびに将来の医学を担う学生を輩出するための豊かな教育をこれからも提供しそのユニークな価値を証明していきます。(平成29年4月1日)

 

 

略歴

1989年  3月 千葉大学医学部 卒業

             6月 千葉大学医学部付属病院内科臨床研修医

1991年  4月 国保旭中央病院内科医員

1993年  4月 千葉大学医学部第二内科研究生

1995年  7月 スウェーデンウプサラ大学ルードウィック癌研究所研究員

1997年10月 千葉大学医学部第二内科医員

1999年  5月 順天堂大学医学部アトピー疾患研究センター助手

2001年10月 順天堂大学医学部アトピー疾患研究センター講師

2002年  5月 順天堂大学大学院講師(アトピー疾患研究センター講師兼任)

2003年  7月 山梨大学医学部教授(寄生虫学・免疫学講座)/順天堂大学医学部客員教授

    10月 山梨大学医学部教授(免疫学講座)(~現在まで兼任)

2009年12月 早稲田大学非常勤講師

2013年  4月 山梨大学医学部医学科長(~2017年3月まで兼任)

2017年  4月 山梨大学大学院総合研究部医学域長・山梨大学医学部長

      5月 公益社団法人山梨科学アカデミー理事

研究・活動歴

研究分野 

免疫学免疫学、アレルギー学、分子生物学

 

主な著書 
  1. 膠原病・リウマチ・アレルギー研修ノート/診断と治療社(p53-55, 2016年)
  2. Inhibitory Smads: mechanisms of action and roles in human diseases/Springer(p.379-395, 2006年)

 

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