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医学科の学位授与方針

 医学部医学科では、「真摯な態度で医学・医療の発展を実践的に担い、国民の健康増進と福祉および豊かな人間生活の構築に寄与する人材養成」という教育目標を実現するためのカリキュラム(教育課程)を策定しています。このため、全学的に定められた教養と汎用能力に加えて、以下の専門知識・スキルを身につけた学生に学位を授与します。

 

 

医学科卒業生が備えるべき専門知識・スキル

1. プロフェッショナリズム

  • 医の倫理と生命倫理:医療と医学研究における倫理の重要性を概説できる
  • 患者の権利:患者の基本的権利を熟知し、これらに関する現状の問題点を説明できる
  • 医師の義務と裁量権:患者のために全力を尽くす医師に求められる医師の義務と裁量権に関する基本的態度、習慣、考え方と知識を説明できる
  • インフォームドコンセント:適切な説明を行った上で、患者の選択に基づき、主体的な同意を得るための、対話能力と必要な態度を身につけ、患者本位の考え方ができる

 

2. コミュニケーション

  • コミュニケーションスキル:医療の現場におけるコミュニケーションの重要性を理解し、信頼関係の確立に役立つ行動ができる
  • 患者と医師の関係:患者と医師良好な関係を築くために、患者の個別的背景を理解し、問題点を把握することができる

 

3. チーム医療の実践

  • 患者中心のチーム医療:チーム医療の重要性を理解し、医療従事者との連携を図る行動ができる

 

4. 医学知識と問題対応能力

 生命現象の科学
  • 生命現象の物質的基礎:主要な生体分子の特性、構造と機能を説明することができる
  • 生命の最小単位-細胞:人体の各組織を構成する細胞について、形態と機能を説明することができる
  • 生物の進化と多様性:生物の進化と多様性を知り、系統発生学の見地から動物の身体の構造と機能を説明することができる
  • 生態と行動:地球上における生物個体間の関係と相互作用を説明することができる
 個体の構成と機能
  • 細胞の構成と機能:主要な細胞小器官および細胞内の微細構造について、形態と機能を説明することができる
  • 組織・各臓器の構成、機能と位置関係:人体を構成する基本骨格を三次元的に説明することができる
  • 組織・各臓器の構成、機能と位置関係:人体を構成する器官系やシステムの構造と機能を関連付けて説明することができる
  • 組織・各臓器の構成、機能と位置関係:多臓器からなる系の役割と機能を説明することができる
  • 組織・各臓器の構成、機能と位置関係:臓器を構成する4つの基本組織の知識をもとに各臓器の特徴を説明することができる
  • 組織・各臓器の構成、機能と位置関係:人体の器官に観察される微細組織構造について、形態と機能を説明することができる
  • 個体の調節機構とホメオスタシス:生体の恒常性を維持するための情報伝達と生体防御の機序を説明することができる
  • 個体の調節機構とホメオスタシス:各種生理機能検査法の原理と計測結果について説明することができる
  • 個体の発生:個体と器官が形成される発生過程を概説できる
  • 生体物質の代謝:生体内の主な代謝経路の働きと調節機構を説明することができる
  • 遺伝と遺伝子:遺伝子から蛋白質への流れに基づいて生命現象を学び、遺伝子工学の手法と応用やヒトゲノムの解析を説明することができる
  • 神経科学:ヒトの神経系の構造と機能に関して概要を説明することができる
  • 神経科学:主要な神経回路、伝導路の構造と機能に関して説明することができる
  • 神経科学:中枢神経系とそれを取り巻く構造を三次元的に説明することができる
 個体の反応
  • 生体と微生物:病原微生物(細菌、ウイルス、真菌)の構造と特性を説明することができる
  • 生体と微生物:病源微生物の病原性獲得・発現機序を説明することができる
  • 生体と微生物:病源微生物の感染・伝播機序およびその予防対策を説明することができる
  • 生体と寄生虫:寄生虫の種類を分類し個々の種の特徴について説明することができる
  • 生体と寄生虫:日本国内で頻度が高く認められる寄生虫症について説明することができる
  • 生体と寄生虫:国外で頻度が高く認められる寄生虫症について説明することができる
  • 免疫と生体防御:免疫系を構成する細胞について機能を説明することができる
  • 免疫と生体防御:免疫応答の成り立ちを説明することができる
  • 免疫と生体防御:免疫応答の異常によって起る疾患について説明することができる
  • 生体と放射線・電磁波・超音波:医学・医療の分野に広く応用されている放射線や放射線以外の電磁波等の生体への作用や応用について説明することができる
  • 生体と薬物:薬物が作用する受容体等の標的分子及びその薬理作用を説明することができる
  • 生体と薬物:薬物の有効性、有害作用、さらに他薬物との相互作用を説明することができる
  • 生体と薬物:各種疾患に対する有効な治療薬、作用機序及び禁忌を説明することができる
 病因と病態
  • 遺伝子異常と疾患・発生発達異常:遺伝子・染色体異常と発生発達異常や疾患の発生との関連を概説できる
  • 細胞傷害・変性と細胞死:細胞傷害・変性と細胞死の原因と細胞・組織の形態的変化を説明することができる
  • 細胞傷害・変性と細胞死:病理標本の観察に基づいて、組織・細胞の構造異常や機能異常による種々疾患の成り立ちや臨床意義についての説明ができる
  • 代謝異常:糖質、蛋白質、脂質等の代謝異常によって生じる多様な疾患について説明することができる
  • 循環異常:循環障害の病因と病態を説明することができる
  • 炎症と創傷治癒:炎症の概念と感染症との関係、またそれらの治癒過程を概説できる
 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
  • 人体各器官の構造と機能を理解し、それぞれの器官の主な疾患の病因、病態生理、症候、診断と治療を説明できる
  • 精神系:精神と行動の障害に対して、全人的な立場から、病態生理、診断、治療を理解し、良好な患者と医師の信頼関係に基づいた全人的医療を説明できる
 全身におよぶ生理的変化、病態、診断、治療
  • 感染症:主な感染症の病因、病態生理、症候、診断と治療を説明できる
  • 腫瘍:腫瘍の病理・病態、発生病因・疫学・予防、症候、診断・治療と診療の基本的事項を説明できる
  • 免疫・アレルギー疾患:免疫・アレルギー疾患の病態生理を理解し、症候、診断と治療を説明できる
  • 物理・化学的因子による疾患:中毒と環境要因によって生じる疾患の病態生理を理解し、症候、診断と治療を説明できる
  • 成長と発達:胎児・新生児・乳幼児・小児期から思春期にかけての生理的成長・発達とその異常の特徴および精神・社会的な問題を説明できる
  • 加齢と老化:急速な高齢化に対応して、老化に伴う生理的変化、高齢者に特有な疾患の概念、リハビリテーションと介護に関わる問題を説明できる
  • 人の死:個体の死について説明できる

 

5. 診療技術と患者ケア

 診療の基本
  • 症候・病態からのアプローチ:主な症候・病態の原因、分類、診断と治療の概要を発達、成長、加齢ならびに性別と関連づけて説明できる
 基本的診療知識
  • 薬物治療の基本原理:診療に必要な薬物治療の基本(薬理作用、副作用)を説明できる
  • 臨床検査:検査の方法、適応と異常所見を説明し、結果を解釈できる
  • 外科的治療と周術期管理:外科的治療と周術期管理の基本を説明できる
  • 麻酔:全身麻酔・局所麻酔の基本を説明できる
  • 食事と輸液療法:食事と輸液療法の基本を説明できる
  • 医用機器と人工臓器:医用機器と人工臓器の基本を概説できる
  • 放射線等を用いる診断と治療:放射線等による診断と治療の基本を説明できる
  • 内視鏡を用いる診断と治療:内視鏡の原理とそれによる診断と治療の基本を概説できる
  • 超音波を用いる診断と治療:超音波機器の原理とそれによる診断と治療の基本を説明できる
  • 輸血と移植:輸血と移植の基本を説明できる
  • リハビリテーション:リハビリテーションの基本を説明できる
  • 介護と在宅医療:介護と在宅医療の基本を説明できる
  • 緩和医療・慢性疼痛:緩和医療および慢性疼痛の基本を概説できる
 臨床実習
  • 診療の基本:患者情報の収集、記録、診断、治療計画について習得し実施できる
  • 診察法:患者との信頼関係に基づいた医療面接と診察ができる
  • 基本的臨床手技:基本的臨床手技の目的、適応、禁忌、合併症と実施法を習得し実施できる
  • 各診療科における主要疾患の症候、病態、診断、治療を習得し実施できる。また予後を説明できる
  • 診療チームの一員として救急医療に参加できる

 

6. 医療の質と安全の管理

  • 安全性の確保:医療上の事故等(インシデント(ヒヤリハット)、医療過誤等を含む)や医療関連感染症(院内感染を含む)等は日常的に起こる可能性があることを認識し、過去の事例に学び、事故を防止して患者の安全性確保を最優先することにより、信頼される医療を提供しなければならないことを理解できる
  • 医療上の事故等への対処と予防:医療上の事故等(インシデント(ヒヤリハット)、医療過誤等を含む)が発生した場合の対処の仕方を説明し実践できる
  • 医療従事者の健康と安全:医療従事者が遭遇する危険性(事故、感染等)等について、基本的な予防・対処および改善の方法を説明できる

 

7. 社会における医療の実践

  • 社会・環境と健康:社会と健康・疾病との関係について理解し、個体および集団をとりまく環境諸要因の変化による個人の健康と社会生活への影響について概説できる
  • 地域医療:地域医療の在り方と現状および課題を理解し、地域医療に貢献するための能力を習得できる
  • 疫学と予防医学:保健統計の意義と現状、疫学とその応用、疾病の予防について説明できる
  • 生活習慣と疾病:生活習慣(食生活を含む)に関連した疾病の種類、病態と予防治療について説明できる
  • 保健、医療、福祉と介護の制度:保健、医療、福祉と介護の制度の内容を説明できる
  • 診療情報:医療情報の利用方法、情報管理とプライバシー保護について説明できる
  • 臨床研究と医療:医療の発展における臨床研究の重要性について説明できる
  • 地域医療臨床実習:地域社会(へき地・離島を含む)で求められる保健・医療・福祉・介護等の活動を通して、各々の実態や連携の必要性を説明できる
  • 死と法:異状死体の検案について説明できる
  • 臨床上遭遇する可能性のあるトラブルを未然に防ぎ、あるいはそれに善処するための法医学的知識を説明できる
  • 異状死体の届け出等、医師として必要な法的義務を理解できる
  • 死亡診断書(死体検案書)を作成できる
  • 法医血液学、遺伝学について基礎を理解できる

 

8. 科学的思考

  • 医学研究への志向の涵養:生命科学や医療技術の成果を生涯を通じて学び、病因や病態を解明する等の医学研究への志向を涵養できる
  • 医療の評価・検証:医療の改善のために不断の評価・検証と倫理的および患者の利益と安全に配慮した科学的研究が必要であることを説明できる
  • 社会医学と公衆衛生が疾病の予防と寿命の延長に貢献していることを具体的に説明できる
  • 主要な疾病について遺伝的要因と環境的要因が関与していることを説明できる
  • 疫学研究について、研究デザイン、実施方法、解析方法、解釈、研究倫理について説明できる

 

9. 生涯にわたってともに学ぶ姿勢

  • 課題探求・解決能力:自分の力で課題を発見し、自己学習によってそれを解決するための行動ができる
  • 学習の在り方:医学・医療に関連する情報を重要性と必要性にしたがって客観的・批判的に統合整理する基本的能力(知識、技能、態度・行動)を用いて学習できる
  • 生涯学習への準備:医学・医療・科学技術の進歩と社会の変化(経済的側面を含む)やワーク・ライフ・バランスに留意して、医師としてのキャリアを継続させる能力(知識、技能、態度・行動)を有し、生涯にわたり学習することができる

 

10. 国際的な視野

  • 英語でのコミュニケーション(情報収集と発信)ができる
  • 英語での診療ができる
  • 国際交流(留学、留学生との交流)ができる
  • 世界標準の診療を理解し実践できる

 

 

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