看護学科のカリキュラムは、全学的に定められた教養と汎用能力のコンピテンシー(資質・能力)と、看護学科独自に定めた専門知識・スキルすべてを確実に身につけ、それらを統合的に発揮する力、すなわち「自ら学び、自ら考える力」を獲得するように設計されています。
共通教育科目の履修を通じて多様な知識や自らの専門以外の学問分野の考え方を学ぶ一方、専門科目の履修を通じて自らの専門分野の知識や考え方を深く身につけることで、将来多様な立場・分野・考えの他者と協働して現実社会の問題解決を図るための基礎的素養を身につけます。
初年次前期に開講される学部入門ゼミにおいては、主体的学習の理解を図り、コミュニケーション・スキルの基礎、情報に対する科学的な見方や考え方、論理的思考などについて学習します。これらのコンピテンシーは一朝一夕に身につくものではないことから、以降の科目履修を通じて繰り返し学習・応用することによって在学期間を通じてブラッシュアップします。
共通教育科目の語学教育科目において外国語リテラシーの基礎を身につけるとともに、英語については、専門科目において看護学分野に関わる文章の読み書きを行う機会を繰り返し設けることにより、将来専門性をもって世界で活躍するために必要なレベルの力を身につけます。
専門知識・スキルは、豊かな人間性、問題解決能力、看護実践力、連携する力、地域ケアに貢献する力、自己研鑽力に大別され、それぞれ以下の〈科目区分〉によって学びます。
全学共通科目と専門基礎分野を履修し、臨地実習で統合することで、倫理的な諸問題に対処し、対象者の尊厳と権利を擁護する能力を身につけます。
専門基礎分野と専門分野を履修することで、看護学に関する幅広い知識を身につけると共に、専門領域ごとの臨地実習によってそれらの知識を統合し活用することによって対象者を全人的に理解し、健康問題を科学的に判断し、創造的に解決できる力を身につけます。
専門分野を履修することで、専門領域の看護に関する知識・技術を学び、《専門領域ごとの臨地実習》によって論理的思考のもと対象の特徴をふまえ、科学的な根拠に基づいた看護を実践する知識、技術を身につけます。さらに専門領域ごとの知識・技術を統合し、より専門性の高い実践ができるように専門領域を選択した地域包括・移行期ケア実習を通して看護実践力を身につけます。
社会情勢と看護の役割の関連を〈看護の統合と実践〉、専門領域ごとの連携のあり方を専門分野で学び、看護の担うべき役割を認識し、他領域の専門家と協力し連携する能力を網羅的に身につけます。
〈地域・在宅看護論〉を中心に学習し、ケア対象者の特性に応じた地域貢献について理解を深めます。国内外における社会情勢の変化を敏感に捉え、看護を国際的な視野からみつめ、保健・医療・福祉に貢献する能力を体系的に身につけます。
看護の本質と専門性の探究を目指し、全学共通科目、学部入門ゼミに始まり、専門基礎分野と専門分野の履修を通して、将来に向けて、主体的・継続的に学習できる生涯学習力を身につけます。
これらの専門知識・技能は講義を聞くだけではなく、教員–学生間の濃密な質疑応答、学生間のディスカッション、演習、プレゼンテーションなどを含む能動的学習を授業に積極的に取り入れることにより、自らの専門分野の問題解決に応用できる実用的な知識・技能の水準に昇華させます。
特に、看護の専門分野は、問題解決型学習を導入し、テーマ学習や事例分析をすすめています。専門科目ごとの臨地実習では、反転授業を用いたオリエンテーションを導入し、自律的な学習者として臨地実習に取り組む姿勢を強化しています。全科目終了後には、看護基礎知識・技術到着度調査を実施し、学生の能力獲得状況を評価しています。これをもとに翌年の教育内容の改善をしています。
学生の学修成果は、シラバスに明記された評価方法及び評価基準に基づいて、到達目標への到達度により評価します。総括的評価と形成的評価を行い、臨床実習開始前の資格判定はアウトカムベースで行います。また、卒業判定はディプロマポリシーによる総合評価とします。
「山梨大学 医学部について」のメニュー
このページについて問い合わせる