Joint Annual Meeting ISMRM-ESMRMB & ISMRT 31st Annual Meetingに参加しました。ロンドンでの現地開催とオンラインのハイブリッドで行われましたが、コロナ禍ということもあり私はオンライン参加しました。この学会には2019年から毎年演題を出していますが、現地に行けたのはコロナ流行以前の2019年だけで2020年からは3回連続でオンライン参加しています。そこで、ここではオンライン学会で感じたことについていくつか述べたいと思います。一つ目は時差の問題です。当たり前のことですが国際学会では現地時間基準で学会の時間が決まります。日本から近いところ、例えば、アジアでの学会なら時差は大きくなくそんなに問題は生じないでしょう。しかし、開催地が北米やヨーロッパだと学会の開催時間が日本時間的には真夜中と被ることになります。今回、私の発表は日本時間の17:15~19:15に割り当てられていたため特に問題はなかったのですが、前回2021年のときは深夜2:00~3: 00で正直少し眠かったのを覚えています。もっとも、現地に行く場合でも時差ぼけに苦しむ可能性はあるかもしれません。二つ目はソフトの問題です。今回の私の発表はPower Pitch発表のオンライン版のようなもので、Gather.Townというツールを使って行われました。レトロなRPG風ゲームの世界に各ユーザーが入って、その中でビデオ通話などのコミュニケーションができます。昔のドラクエとかFFみたいで、パソコンだとWASDで自分のキャラクターを上下左右に動かしてバーチャルな発表会場を散策できるなかなか面白いプラットフォームなのですが、Zoomなどに比べると馴染みがないせいなのか同じセッションの発表者で音声がうまく聞こえないというトラブルが出た人がいました。また、現実の会場を模しているのですが、そのツールの中では各々の発表資料やアブストラクトを見ることができません。RPGゲームに即していえば、各々の発表者用のブースに掲示板が立っているけどそれを読むことができないといった感じでしょうか。さらに言えば、みんなソフトに慣れていないせいか参加者同士のコミュニケーションはリアルな会場に比べると少なめの印象でした。オンライン学会はコロナ禍での新しい生活様式としてすっかり定着した感がありますが、このようにまだまだ課題があると思います。しかし、それでもインターネットやITの力により自宅から世界中の人と最新の研究について互いに発表し意見を交換することができるようになったこと自体はとても素晴らしいです。現在の問題点が改善されて、オンライン学会が盛り上がり参加者にとってより実りあるものになることを期待しています。