日本数学会2022秋季総合分科会
駒場 敦さん
この度，北海道大学にて開催された日本数学会 2022 年度秋季総合分科会で発表を行いました．ポスターなどではなく口頭で行う初めての発表でした．
発表内容は統計学分野で，一言で言うと仮説検定の新たな手法の提案です．仮説検定は医学研究でも頻繁に用いられており，その手法の幅を広げることは今後の医学研究の発展につながると考えます．この研究を通して，私は数学的思考や論文の執筆・投稿の流れを学んだり，組合せ論に関するアルゴリズムや npm， React といったプログラミング技術を身に付けたりし，私自身成長できたと感じています．また，事前の発表練習では進行が速すぎたり説明に詰まったりと色々問題がありましたが，いつもご指導いただいている城野先生と中本教授，くわえて西郷先生と横道先生にも練習を見ていただいた結果，当日は安定したペースで話せました．
内容が新規手法のため，先行研究や根本的な問題点を指摘される可能性を最も恐れていましたが，当日そのような質問が挙がることはなく，代わりに従来法と比較している部分についてご高名な教授からご指摘をいただきました．その方とは発表後に改めてお話しでき，私の知らない統計学の経験則などを教えていただけました．
さらに，統計学以外の会場も回り，応用数学や代数学，数学基礎論といった知らない世界にも触れることができました．特に代数学では中学 1 年生の方が完全数について発表していらして，数学界の自由を感じました．
この学会に参加して非常にエキサイティングな経験ができました．指導し引率してくださった城野先生と中本先生，そして快く研究できる環境を下さったライフサイエンスコース放射線科にこの場で御礼申し上げます．今後も複数の分野をまたいだ幅広い勉強と研究を積み重ねたいです．
