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第二回 日本DOHaD研究会

前山 弘樹さん

医学部医学科 2009年入学

2013年6月7-8日 厚生労働省戸山庁舎

【発表内容】
 演題「妊娠期母体精神ストレスに起因する11β-HSD1発現上昇と肝脂質代謝異常」
胎生期の栄養や環境要因が成人期における肥満体質を形成しやすくなることが疫学調査で明らかにされ、さらに「妊娠中の精神ストレスでも生まれて来た子どもが肥満になりやすい」ことが指摘されるようになった。これをふまえ、肥満発症のメカニズムを明らかにするために、マウスの妊娠母体に拘束ストレスを負荷し、ストレスに応答するグルココルチコイドや11-β–ステロイド脱水素ホルモンを介した脂質代謝異常の発症メカニズムを調べた。その結果、拘束ストレスを負荷された母体マウスから生まれた仔マウスの体重は、コントロール群の仔マウスと比べ、有意な差はなかったが、生後37日齢の仔マウスの肝臓組織切片を脂肪染色をした所、拘束ストレス群で脂質の蓄積が亢進し、このとき、PPARα、PPARγ、11β-HSD1の発現増加がみられたことを報告した。

【研究会に参加して】
 DOHaD(Developmental Origin of Health and Diseaase)とは、「糖尿病や肥満等の生活習慣病の体質の源は胎児期の胎生期環境によって形成される」という考え方です。これは、オランダや中国の飢饉の際の妊婦から生まれた世代が、成人後に生活習慣病が多発した、との疫学調査からでてきた考え方で、胎生期の低栄養環境が胎児を肥満体質形成に関わることがエピジェネティクス研究等から明らかにされつつあります。学会は医学的な講演だけでなく、疫学、農学、経済分野の講演もなされていて他の学会にはない複合的な研究会でした。他分野の講演を聞く機会はいままであまりなく、非常に勉強になりました。特に、実際に超早産児を対象にして、成長したときの体質を検討した研究など、実際の臨床への応用も検討されていました。このような講演を聞いていると、どのようにしたら自分の研究を臨床に応用できるのか、など多くのこれからの研究のヒントを得ることができました。

【感想】
 自分の研究を発表するのは今回が初めてで、どのようなレスポンスがあるのか正直言って怖かったです。しかし、発表した後は、予想以上に多くの先生から質問や意見を頂け、非常に参考になりました。また、今回の発表が、優秀演題賞に選ばれ、自分の研究内容を高く評価されたことをうれしく思うと同時に、多くの人が興味を持つような研究に対して、しっかりとしたデータを出し、多くの人が納得のいく結論を出していかなければいけないというプレッシャーを感じました。今後、今回ご指摘いただいた点を参考にしながら、更に現在みている現象のメカニズムをより詳しく解析し、遺伝子レベルの発現調節がどのように生体内でおきているのかを明らかにしていきたいと思います。


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