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第73回日本公衆衛生学会総会

高橋 敦宣さん

医学部医学科 2009年入学

2014年11月5-7日 栃木県総合文化センター

【発表の要旨】
11月6日に、「アジア人型の肥満を経ない2型糖尿病発症の検出-山梨県大規模人間ドックデータから-」という演題で口演発表をさせていただきました。一般的に、2型糖尿病はインスリン分泌低下とインスリン抵抗性の増大により耐糖能が破綻することによって発症します。特に過食により血糖が上昇すると、身体はインスリン分泌量を代償的に増やして対応し、これを繰り返すことで肥満となり、あるときに耐糖能のバランスが破綻して糖尿病となります。しかし黄色人種は遺伝的にインスリン分泌能が弱いといわれており、上記のメカニズムにより発症する肥満を経験せずに糖尿病となる集団の存在が報告されています。さらに、body mass index(BMI)が高度ではない集団では、太ることのみならず痩せることが糖尿病発症のリスクを増やすかもしれないことも報告されています。しかし黄色人種における体重変化と糖尿病の発症の関連については、まだコンセンサスを得ておりません。そこで本研究では、BMIが正常範囲にある集団のBMIの変化と糖尿病発症リスクについて、山梨県の人間ドックデータを用いて検討しました。

【学会発表を通じて・抱負】
今回初めて、全国規模の学会で口演発表することができ、良い経験となりました。発表そのものだけでなく、発表までの期間を通して得た経験は今後の糧となると思います。山縣教授をはじめ、指導教官の横道先生や周りの先生方の厳しくも的確な視点と、丁寧なご指導があってこそ今回の発表ができたと思います。学会の準備を通して、自分がいかに考えを詰め切れていなかったのかと悔しく思うこともありましたが、それを糧にして発表まで至ることができたのはひとえに先生方のおかげです。そしてこのような悔しさを学生のうちに経験できてよかったです。今まで見えてなかった考え方などを得ることができました。この経験を今後忘れることはないと思います。
また話は変わりますが、この学会では医師だけではなく看護師、保健師、県の福祉課など様々な分野の方が発表されていたことが刺激的でした。懇親会では思いもよらぬ縁を得ることもでき、非常に有意義な時間を過ごさせてもらいました。
大学に入学をしたときには自分がこのような経験をするなどとは予想もしておりませんでした。今後自分がどのような道を選ぶのかはまだわかりません。しかし、今回の経験が今後に生きるだろうと感じております。


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