8/17-18にアワーズイン阪急(東京都品川区)にて開催された、千葉大学の主幹による関東研究医養成コンソーシアム「第6回夏のリトリート」に参加しました。
松岡先生による特別講演①では、松岡先生が山梨大の皮膚科出身で、臨床と基礎研究を両立されている先生によるお話をお聞きしました。大学院生時代の指導教官の転勤により生じた実験環境立ち上げ期間の空白をうめるための突然の留学のお話や、千葉大においてラボを立ち上げる際の基礎・臨床のポストのやりとりのお話など、普段お聞きできないようなことについてもいろいろと知ることができ、勉強になりました。斎藤先生による特別講演②では、先生がいままでに取り組まれた研究について紹介していただくなかで「研究は楽しみながらするもの」というメッセージがじわじわと伝わってきて、非常に勇気づけられるとともに、そのように研究に関われるようになりたいと思いました。
ポスター発表では、短い時間ではありましたが参加している方々のいろいろな研究について知見を広げることができました。井上さん(東京大学)の子宮内電気穿孔法により実験系を確立する話や、角田さん(金沢大学)のSeeDBによる脳透明化法と顕微鏡を用いた立体構造の解析のお話、伊藤さん(北海道大学)のニホンザルの眼球運動の実験とmatlabによる解析のお話など、私は主に脳や神経についての研究発表の実験手法や手技などの話に興味をそそられました。ポスター発表では実際に研究をされた方がその場にいるので「ちょっと気になったこと」などをすぐに聞くことができ、通常の論文などではあまり書かれない「その手法を選んだ理由・利点」などについても理解を深めることができ、不勉強な私にも大変参考になるものでした。
グループディスカッションでは研究と学生生活を両立させるということについて話し合い、多くのグループが最終的には睡眠時間を削るしかないという点でおおむね一致していて苦笑させられました。そうした議論の中で研究活動に対して学生に直接支援費を支給するなんていう案も考慮しているなどとおっしゃる先生もいて驚きましたが、岐阜大学ではすでに750〜950円の時給が支給されているとまわりの方がつぶやいており、地元である岐阜大の先進性になんだかにやにやしてしまいました。また、睡眠時間を削るという結論に対して、前千葉大学長の斎藤先生が「授業時間を削るという選択肢はないのか?」などとコメントされていたのにもつい苦笑してしまいました。
口頭発表についてでは、研究のバックグラウンドからていねいに説明されており、それぞれのテーマについてよく理解することができました。山梨大学の久保田さんの発表についても、普段きいていた「自分の研究していること」の話だけではなく研究室全体の成果などについても解説があり、新たになるほどと思わされる部分が多くあったのが印象的でした。
今回「夏のリトリート」に参加し、新たな学びを多く得ることができました。今後の研究に生かせるよう、日々努力していきたいと思います。