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日本臨床検査医学会第64回学術集会に参加して

梅谷 徳彦さん

医学部医学科 2012年入学

2017年11月18-19日 京都国際会議場

 私は京都で行われた日本臨床検査医学会第64回学術集会に参加してまいりました。今回はWASPaLM2017(World Association of Societies of Pathology and Laboratory Medicine)との共催でありましたが、日程の都合により私は日本臨床検査医学会のプログラムにのみ参加しました。学術集会の会期は2017年11月14日(火)~19日(日)でしたが、平日に私は本学附属病院で臨床実習を行っているので11月18日(土)~19日(日)の参加となりました。
 ところで、臨床検査医学についてご存知の方はそれほど多くないかと思います。
 臨床検査専門医の存在についても知らない方が大半かと思います。内科医や外科医はある特定の疾患を専門としています(例えば消化器内科や心臓血管外科)、それに対して臨床検査専門医の専門は文字通り”検査”です。血液検査, 尿検査, エコー検査などを専門としています。例えば、もし病院の検査結果が信用できないとしたら困りますよね?これを担保するのが臨床検査専門医です。精度管理や新しい検査法の開発などを通じて日々の診療を支援しています。あまりその知名度は高くないですが、非常に重要で欠かすことのできない分野です。その重要性から、臨床検査医学は新専門医領域の基本領域に位置付けられています。つまりは、臨床検査専門医の資格は内科専門医や外科専門医のそれと同格ということです。私はこの臨床検査専門医と内科のダブルボードを目指しています。
 参加初日たる11月18日にはワークライフバランス委員会主催ワークショップ, 学会賞受賞講演, 医療安全シンポジウムに参加しました。ワークショップでは臨床検査専門医のキャリアパスや教育に関するポスター発表が行われました。ここでは臨床検査専門医の先生方がどのような経歴をたどられたのか知ることができました。臨床検査専門医もかつては内科などの臨床医であった方が多いです。そのバックボーンを生かして臨床検査医学の発展に寄与されています。例えば、血液内科の知識を生かして骨髄検査や輸血業務に携わるなどがそれにあたります。臨床検査を利用する側である臨床医の経験が活きるのです。逆に臨床検査の知識を活かすことでよりよい診療が可能となります。参加したワークショップはこのことについて改めて認識する良い機会となりました。学会賞受賞講演は、IgG4関連血管病変と運動器領域の超音波検査についての2題を聴講しました。いずれもここ数年の研究に関する素晴らしい発表内容であり、新しい概念について勉強することができました。医療安全シンポジウムでは薬剤耐性菌の院内伝播について実例を交えながら説明していました。感染対策については常日頃から教育と注意喚起がされていますが、忙しい日常の中ではなおざりにされがちです。しかしながら薬剤耐性菌が実際にもたらした損失の大きさを聞くとその重要性が改めて認識されます。
 学術集会最終日たる2日目はRCPC (Reversed Clinico-pathological Conference) 2題と臨床検査専門医 catch up セミナーに参加しました。RCPCは検査結果からある患者の病態を考察するケーススタディーです。これによって検査結果を解釈する能力を向上させることができます。今回の2題はベテランの先生方も悩まれるようなとても難しい内容でしたが、同時にとても勉強になりました。臨床検査専門医 catch up セミナーでは分子標的薬と臨床検査, 高齢者と臨床検査, 共用基準範囲といずれも時代に即した内容の講演を拝聴できました。ここでは母集団や精度管理といったことが話題となりました。普段は気にしないことですが、日々得られるデータの背後にある重要な存在です。難しい話題ですがこれについても勉強していきたいです。
 本学術集会参加を通じて臨床検査医学への理解を深め、将来に向けてのモチベーションをあげることができました。ここで得た知識や経験を臨床実習などを通じて実践し、自らの能力向上に努めたいと思います。


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