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第75回日本公衆衛生学会総会

塚原 怜さん

医学部医学科 2010年入学

2016年10月26-28日 グランフロント大阪

 今回、大阪府のグランフロント大阪で開催された第75回日本公衆衛生学会総会に参加し、ポスター発表を行ったので、ご報告させていただきます。
私は昨年度の4月より社会医学講座で勉強させていただいていましたが、今年度の4月よりライフサイエンス特進コースの一員として正式に講座に所属することとなりました。所属した当初は「公衆衛生を学びたい」という漠然とした思いだけで、正直なところあまり研究には興味がありませんでした。そのため、講座に所属するにあたって専用の机だけでなく、パソコンも用意していただいたにもかかわらず、研究に関することはほとんどせずに過ごしておりました。そうした中、当時の准教授である鈴木孝太先生(2016年6月に愛知医科大学衛生学教授として着任)に研究を手伝ってみないかと声を掛けていただき、私の研究者としての一歩が始まりました。
日本公衆衛生学会総会は昨年度に引き続き二度目の参加となりました。演題登録の締め切りは毎年6月上旬のため、昨年度は手伝い始めてすぐに演題を出さなければならないという状況でした。当然、私自身で何かを生み出せるわけもなく、鈴木先生のご指導の下なんとか演題を登録し、ポスターを作成し、拙い発表を行ってきました。しかし、この経験を通じて、研究の面白さと研究結果を社会に還元することの重要性を学ぶことができました。二度目となる今回は、5年生で臨床実習があるため、抄録の提出にあたって演題を出すべきか迷いましたが、学会期間に回る予定の麻酔科の松川教授に相談したところ、学会で発表することを快諾していただきました。
演題は「妊娠前の体格別に見た、分娩後の体重減少に関連する要因の検討」という内容を発表いたしました。わが国では、若年女性のやせ傾向が問題となっており、妊娠前のやせ傾向や妊娠中の体重増加不良が胎児の発育不良に影響することが示唆されています。そこで、妊婦の産後の体重減少に寄与する因子を検討するために、985名の妊婦健診データを用いて統計解析を行いました。今回の研究結果により、やせ願望のある妊婦に対して妊娠中の適切な体重増加に寄与することが期待されます。
 他のライフサイエンス特進コースの学生と比べるとかなり遅いスタートとなってしまいましたが、山縣教授をはじめ講座の皆様のご指導の下、様々な経験をさせていただきました。研究にはあまり興味がないと思っておりましたが、今ではすっかりその魅力にはまり、卒業後も研究を続けたいと考えております。最後になりますが、ライフサイエンス特進コースという恵まれた環境で、研究が行えることに大変感謝しております。関係者の皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。


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