この度8月19日,20日に順天堂大学で行われた夏のリトリートに参加させていただき、ポスター発表を行いました。
ポスター発表は初めての経験でとても緊張しましたが、他分野を研究している学生の方々からも質問をいただき、自分の研究について新たな視点を得ることができました。
また、他の学生の発表を聞き、学生ながらに活躍されている様子に刺激を受けた2日間となりました。発表後には、他大学の学生とそれぞれの研究分野、学校生活について話す機会もあり、大変有意義な時間を過ごすことができました。
最後になりますが、このような貴重な機会に参加できましたのも、日頃よりご指導くださっている社会医学講座の大岡准教授をはじめ、先生方や先輩方のおかげです。厚く御礼申し上げます。また、主幹校の順天堂大学の皆様ならびにライフサイエンスコース事務局の皆様にも感謝申し上げます。
今回の経験を糧に、今後とも研究活動に励んでまいります。
以下発表の抄録となります。
【目的】
幼児期のテレビの視聴時間と思春期の抑うつ傾向の関連を検討した。
【方法】
本研究では甲州プロジェクトに参加した母子1,359組(男子656名、女子703名)を対象とした。5歳時のテレビ視聴時間は保護者の質問紙、中学3年時の抑うつ傾向はバールソン児童用抑うつ性尺度(カットオフ値16点)を用いて評価した。性別、出生順位、母親のストレス、睡眠時間を共変量としてロジスティック回帰分析を行い、オッズ比(OR)と95%信頼区間(95%Cl)を算出した。
【結果】
テレビの視聴時間2時間以上の群では、2時間未満の群に比べ抑うつ傾向のリスク上昇傾向がみられた(OR=1.36[95%CI: 0.98–1.89]) 感度分析として、戸外遊び頻度が多い群のみでも解析した結果、抑うつ傾向のリスク上昇傾向(OR=1.35[95%CI: 0.94–1.92])は変わらなかった。
【結論】
テレビ視聴時間が2時間を超えると抑うつ傾向との関連が示唆された。戸外遊び頻度による影響を考慮しても、その傾向は変わらなかった。