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第67回日本小児血液・がん学会学術集会  参加報告

水上 翔一朗さん

医学部医学科 2020年入学

2025年11月19日-21日 福岡国際会議場

この度、私は2025111921日に福岡国際会議場で開催された第67回日本小児血液・がん学会学術集会に参加し、口頭発表を行いました。本学会への参加はこれで2回目となります。小児白血病や固形腫瘍の基礎研究から臨床研究、さらに看護や社会的支援まで幅広いテーマが扱われており、小児がん医療の現状をより踏み込んで知ることのできる貴重な機会でした。

 

私は小児科学講座が積極的に進めている小児ALLの研究に学生チームの一員として参加し、維持療法中の6-mercaptopurine6-MP)血中濃度の推移を再現した新たな薬物動態モデルを用いて、B前駆細胞型ALL細胞株70株を対象に6-MP感受性を評価した結果について発表しました。RNA-seqデータベースを用いた網羅的な発現解析や既報のCRISPRスクリーニングデータの二次解析を組み合わせることで、高発現が6-MP耐性と関連する候補遺伝子として3遺伝子を同定し、その機能的意義について考察しました。

 

質疑応答では、「6-MPと関連遺伝子について既に報告があるのか」「山梨大学で構築した薬物動態モデルを用いた結果は、単純な連続暴露条件と比べて、どの程度臨床的な状況を反映していると考えられるか」といったご質問をいただきました。これらの質問を通して、本モデルの強みだけでなく、今後どのような検証が必要とされているのかを具体的に意識するきっかけとなり、本研究の位置づけや課題について理解を深めることができました。

 

学会会場のすぐ隣では大相撲九州場所も開催されており、その雰囲気を感じつつ、福岡ならではの食事を同行した先生方とともに楽しむことができました。学会発表だけでなく、先生方との時間を通じて視野を広げることができたと感じています。

 

今回の学会参加と発表の貴重な機会をいただき、日頃よりご指導くださっている犬飼先生や小児科学講座の先生方、テクニシャンの加賀美さん・小松さん、研修医の木月先生、3年生の舟久保くん、そしてライフサイエンスコースの先生方および事務局の皆さまに深く感謝申し上げます。今回の学会で得られた学びや視点を、今後の初期臨床研修や将来再び研究に携わる機会があった際に活かしていきたいと考えています。


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