結婚なにそれ美味しいの?
「あなたは医学生です。結婚して子供を作るのに最適なタイミングはいつか?」
a 大学生
b 卒後すぐ
c 初期研修後すぐ
d 大学院生
e その他
近年、医師国家試験の出題傾向は変化している。“重要なのは、時々刻々と変動する医療現場の緊張感を鋭敏に肌で感じ取り、その場その場にふさわしい行動をとること” “臨床ストーリーを明確にイメージできるかが合否を分ける”とMEC講師は解説している(注①)。
医学部5年生にもなると、将来像をイメージするようになる。どの病院に就職するか? 何科の医師になるか? その中でも大切なことの1つは、“いつ結婚するか?”である。
全国リトリート2日目、グループディスカッションの時間が設けられた。私たちが選んだテーマは、“女性の基礎研究者が働きやすい環境”であった。教授たちの話によれば、研究職では男女問わず平等に評価されるとのことであった。実際、2012年の報告によれば、新卒教員採用者の女性比率(31.9%)は、博士課程修了者の女性比率(26.7%)と比較して同程度となっている(注②)。
しかし、このデータでは示されていない問題が存在する。それは、“研究者は家庭を犠牲にしているのではないか?”というものである。2011年の報告によれば、アメリカの研究者において、男性は82.8%、女性は72.2%が結婚していた。その内で、“もっと子供を持ちたかったが、研究職を選択したために叶わなかった”と、男性は24.5%、女性は45.4%が感じていた(注③)。
キャリアを作る、家族を作る、これらを両立するために、私たちが主体的に行えることはそれほど多くはない。結婚する時期の選択は、はじめの重要な問題であろう。
今回のリトリートは、阪大29名、京大17名、名大11名、東大10名など、全国から80名の医学生が参加していた。こんな誠実そうな合コン(笑)、次回はあなたも参加してみては?
【参考文献・URL】
(注①)MEC(http://www.gomec.co.jp/01_school/school_10kokushi06.html)
(注②)「日本の大学教員の女性比率に関する分析」(科学技術政策研究所)(P.9図3)
(注③)「Scientists want more children.」(Ecklund et al., PLoS One, 2011)