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第4回サイエンスインカレ

森 優喜さん

医学部医学科 2012年入学

2015年2月28日-3月1日 神戸国際会議場

第4回サイエンスインカレに参加して

 私は、2月28日、3月1日に神戸国際会議場で行われた第4回サイエンスインカレにおいて、「超迅速/高感度血中成分メタボロミクス解析システムの構築」という題目で口頭発表を行い、サイエンスインカレコンソーシアム奨励賞、DERUKUI賞を受賞しました。

発表の要旨
 質量分析法の歴史は古いが、広く臨床応用が試みられるようになったのは最近のことである。この方法は確実ではあるが試料の処理が煩雑であり、臨床現場で簡便な方法として使うには様々な弱点がある。これを解消するために、質量分析法に統計解析法を組み合わせた新たなシステムを独自に開発し、血液検体を対象に臨床での有用性を証明することに成功した。本研究では特に、日本人の死因の上位を占める心疾患や脳血管疾患の背景にある動脈硬化症に着目し、早期診断や病態メカニズム解明の足がかりとなる新規バイオマーカーの探索を試みた。
 また、本解析において長期保存された血中検体成分の経時的変化を解析し、保存による経時的変化を補正して診断精度を向上させる方法を考案した。
 以上の解析を通じて、新規バイオマーカーとなりうる分子を血漿中および動脈硬化巣から発見し、質量スペクトルの経時的変化を補正する方法を考案した。

憧れ、迷い、決意、そして発表
 2年前、サイエンスインカレの存在を知り、千葉幕張メッセに見学に行きました。その際に、日本全国の多くの学生が自主的に研究に取り組んでいることを知り、サイエンスへの熱意やプレゼンテーションの重要性などそれまではあまり実感することのなかった多くのことを学ぶことができ、研究に対する視野が広がり、いつか私もこの舞台で研究発表をしたいという思いが強くなりました。
 そして、昨年の11月、参加するか否か、悩み悩んだ末にサイエンスインカレへの参加を決意しました。というのも、自身の研究における興味分野を見つけるのに人一倍時間がかかってしまい、自分の興味分野での研究を本格的に始動してまだ2ヶ月しか経っていなかったからです。試験も重なり、A4 12枚の抄録を執筆するための十分な時間も残されておらず、今回は参加を見送った方が良いのではないかと周りの方に何度も言われ、私自身もそうしようと思ったことも何度もありました。自分の時間の見積もりに対する認識が相当甘いことを痛感しましたが、そんな状態の私を先生方があたたかくサポートしてくださり、なんとか抄録を1週間で完成させることができ、今年の1月下旬、書類選考を通過しファイナリストとしての口頭発表が決定しました。抄録提出時の反省を活かして、2月の下旬にある本番に向けては余裕を持って準備する予定でいましたが、サイエンスインカレの準備をすると同時に、実験、試験、研究発表や学会の準備等にも追われ、息をつく間もありませんでした。それでも、周囲の方々の協力や支えのおかげで睡魔にも打ち勝ち最後まで走りきることができ、納得がいくまでスライドの改善や発表練習を何度も重ねることができました。
 本番では、自分の研究についてのびのびと発表することができ、これまでで最高のプレゼンをすることができ、質疑応答も落ち着いて臨むことができました。また、企業の方々から「分かりやすい発表で質疑応答も明確であった、今後の研究に期待しています」と好評を頂き、「研究の独創性」の象徴である、サイエンスインカレコンソーシアム奨励賞、DERUKUI賞を受賞することができました。

今回のサイエンスインカレを通して
 今回サイエンスインカレに参加して、研究デザインを考える能力はもちろん、自身の研究成果をまとめあげ、異分野の方にも理解していただけるように分かりやすく伝えることの大切さを、身をもって実感することができました。
 また、サイエンスインカレに参加して他の参加者や企業の方々と研究に関する意見交換をする中で、これまでの自身の研究活動について多方向からの視点で見直すことができ、今後の研究活動を行う上で大きなモチベーションとなりました。初心にもどり、自身の興味について追求しながら、研究者にとって必要な本質的な力を身につけていく姿勢を大切にし、現状に満足することなくよりいっそう研究活動に邁進していきたいと思いました。
 今回、憧れていた舞台で自身の研究成果を発表することができ、そのうえ、DERUKUI賞を受賞することができました。このような研究発表の場を大学生に与えて下さった文部科学省、審査員や企業の皆様に改めてお礼申し上げたいと思います。
 また、今回の研究発表を通じてご指導頂いた竹田先生や吉村先生をはじめとする解剖学講座の皆様、共同研究でお世話になった範先生や新見先生をはじめとする分子病理学講座の皆様、統計解析のご指導を頂いた中本先生や西郷先生、家族や友人、特進コースの皆様、多くの方々のサポートを受けて今回の受賞に至りました。本当にありがとうございました。今後ともご指導よろしくお願い致します。


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