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第60回日本小児血液・がん学会学術集会で口頭発表をして

木月 利彦さん

医学部医学科 2018年入学

2018年11月14-15日 ロームシアター京都、京都市勧業館みやこめっせ

 私は現在、小児科学講座に所属する1年生です。小児難病の研究に携わりたく、4月下旬より小児科の研究室に出入りをさせて頂いております。当研究室は、白血病に重点を置き研究を行っており、私も白血病を研究対象にして日々指導を受けています。白血病は、小児がんの約4割を占める血液の難病です。
 今回の学会では、口頭発表をさせて頂きました。発表内容は『B前駆細胞型急性リンパ性白血病細胞株における染色体の部分欠失』です。発表時間7分、質疑応答3分で発表させて頂きました。私が入学する以前より山梨大学小児科学講座では、B前駆細胞型急性リンパ性白血病(BCP-ALL)の細胞株をもちいて薬剤感受性に関するゲノムワイド関連解析(GWAS)を行なってきました。そして今回、私はGWASに用いたSNPアレイデータを再解析することで、白血病細胞株におけるコピー数変化の特徴を調べました。今年の5・6月に解析を行い、学会への抄録を提出しました。8月には金沢大学で行われた、「関東研究医養成コンソーシアム夏のリトリート」に参加し、同内容を学生および教員に対して、ポスター発表を行いました。夏のリトリートは、学会への良い事前準備になったと思っています。
 学会は京都市の「みやこめっせ」にて催され、発表の会場は100名程が収容できる場所でした。立ち見の方もいらっしゃるくらいの満員でした。聞いて下さった方々の多くは、現役医師や医学領域の研究者で緊張感のある雰囲気で行われました。事前準備として、小児科学講座では、学会やポスター発表する学生に対して、とても手厚い指導があります。予演会と称した血液班での発表を2回と、医局全員の集まりで1回と場数を踏まして頂きました。本来、私の性格上、学会のような場面では非常に緊張してしまうところですが、当日はほとんど練習したことを表現するだけで、平常心で発表することができました。
 来年に活かしたい反省点としては、質疑応答の際に、上手く受け答え出来なかったことが挙げられます。質疑応答の練習も、小児科学講座の先生方に十分すぎる程にして頂きました。しかし、実際の学会発表では、予想された練習済みの質問内容でさえも、表現や切り口が少し違うだけで、全く予想できなかった質問が来たと勘違いをして、私は焦ってしまいました。結果的に私の回答が不明瞭なものとなってしまいました。そのような場面でも、研究室の先生方は共同研究者であることを明かして、質疑のディスカッションに加わって下さいます。そういう意味で、学会の学術レベルを落とすことなく、私の発表を終えたわけではありますが、私個人の成長という観点からは、非常に後悔が残る質疑応答となりました。
 1年生である私にチャンスを下さった小児科学講座の先生、そして手取り足取り指導を重ねて下さった医師の方々に対する感謝の気持ちを忘れずに、来年に向けてさらに精進しようと強く思わせる1日となりました。ライフサイエンス特進コースは、学生が思い描く未来へと、最大限にサポートして下さる素晴らしい制度です。まだまだ先は長いですが、頑張り続けます。

 


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