今回、滋賀県の琵琶湖コンファレンスセンターで開催された第2回疫学若手の会合宿に参加しましたので、ご報告させていただきます。
私が所属する社会医学講座は主に公衆衛生学会と疫学会の二つの学会に所属します。そのうち、疫学会には所属する若手研究者のために設けられた「疫学の未来を語る若手の会」というものがあり、若手同士の交流と発展を目的とした合宿が企画されています。2回目となる今回のテーマは「オープンデータを用いた解析の進め方」でした。疫学とは「人間集団における健康状態とそれに関連する要因の分布を明らかにする学問」(自治医科大学 中村好一先生「基礎から学ぶ楽しい疫学」より)であるため、自分のリサーチクエスチョンにあった膨大な人数のデータが必要です。しかし、自前のデータを用意するのは時間やお金もかかるため、若手の研究者にとっては研究すること自体ハードルが高いのが現状です。そうした中で、政府統計などの公的統計データには申請すれば研究に使用可能なデータがあり、今回の合宿ではこれらの公的統計データの二次利用について、その種類や申請方法など実際に使用する際のコツなど学ぶことができました。また実際にどのような研究に用いることができるのかということも知ることができたため、大変有意義な時間を過ごすことができました。
また、今回の合宿ではこれらのレクチャーだけでなく、参加者全員の自己紹介や研究紹介を行う時間も設けられていました。同年代の方々や、若手というよりは中堅どころといった研究者の話も伺うことができ、将来の進路の参考となる良い機会となりました。余談ではありますが、私自身の自己紹介をする際には、ライフサイエンス特進コースの説明を簡単に行ったところ、多くの先生に興味を持っていただき、改めて恵まれた環境にいることを実感いたしました。
二日間という短い合宿ではありましたが、多くのことを学び、また進路について改めて考えるきっかけとなり充実した時間を過ごすことができました。この合宿に参加するにあたって援助を受けることができ、大変感謝しております。この場をお借りして御礼申し上げます。