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2023年度東日本研究医養成コンソーシアム 第13回夏のリトリート

亀田 奎佑さん

医学部医学科 2022年入学

2023年8月19日-20日 東北大学星陵キャンパス星陵会館

 この度は、ライフサイエンスコースにご支援いただき、東北大学星稜キャンパスで行われた第13 回夏のリトリートで、ポスター発表を行わせていただきました。発表を行おうと決めた理由は、発表や発表準備、また、リトリートでの交流を通じて、自身の研究内容への理解を深めることができると感じたからです。実際に発表準備をするなかで、説明するために十分な理解が不足していることに気づき、小脳や、その周辺の知識のインプットをやり直す貴重な機会となりました。理解を深めていく過程の中で、今後行うべき実験が明確になったり、その意義について考え直したりすることができました。
 今回のリトリートでは、学生の口頭発表、ポスター発表、交流会などが行われました。交流会は、他大学の研究の様子や授業の様子を知ることができた貴重な機会となりましたが、プログラムのうち、学生の口頭発表が強く印象に残っています。口頭発表では、学部生にもかかわらず、目的意識をもって主体的に研究を行っている学生が多くいることが伝わってきました。さらに、発表も堂々としており、発表の態度としても、学ぶことがたくさんあったと感じました。口頭発表では、自分と同じ学生が高いレベルの発表をしているのを目の当たりにしたことで、研究に対するモチベーションが沸き上がったことが大きな収穫だと感じています。
 自身のポスター発表の時間には、伝えたい情報を端的にかつ分かりやすく伝えることは非常に難しいと改めて感じました。ポスター発表は、聞いている人数こそ多くありませんでしたが、その分聴講者の表情が見やすかったので、できるだけ表情を見ながら理解しにくいと思われるところは、ゆっくり話し、できるだけかみ砕いて説明しようとしました。しかし、今回の発表では、用意した原稿が少し長く、聴講者の理解を第一にして発表した結果、最後までポスターの内容を伝えきれませんでした。次回の発表の際は、ポスターに盛り込む内容をゆったりと発表できる量にし、それに基づいて原稿を書く、もしくは発表しようと思いました。さらに、ポスター発表自体がどのような形式で行われるのか知らなかったので、まずは今回一度、ポスター発表を経験できたこと自体が大きな収穫になったと感じています。
今回のポスター発表では、次のような内容を発表しました。以下に発表の抄録を示します。

 

 運動学習には, 延髄の下オリーブ核から出て小脳へ入力する登上線維が重要な役割を果たしている. 登上線維は, 運動時に, 予測と実際の感覚の差(感覚予測誤差)を小脳に伝達し,
シナプス可塑性を引き起こして運動学習が起こると考えられている. また,近年,登上線維が報酬予測誤差を伝えることが示された.しかし, 様々な種類の誤差 空間的 時間的感覚予測誤差 報酬予測誤差 の情報が, 登上線維の集団においてどのように表現されているか, その詳細は明らかになっていないため, それを調べることを目的として実験を行った.
上記の3種類の誤差を繰り返し引き起こすことができるマウス運動課題を確立し, 課題遂行中に二光子イメージングを用いて登上線維入力による活動を観測した. 行動実験から,マウスが誤差を感知して学習し, 運動課題に適応していくことが確認できた. また, 一部の登上線維入力の集団活動が空間的誤差を表現することが確認された


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